Lucky Kilimanjaroという"エモいアーティスト"について
「エモい」という言葉を考えた人に、私は高級メロンかなにかを贈りたい。
なぜかというと、私が今まで概念化出来ていなかった「とても好きなコトに対する感情」を簡単にラベリングしてくれる言葉だからだ。ずっと昔から、私が好きだった瞬間は、全て「エモい」で説明できるようになった。マジで高級メロンどころではない、なんだ?金一封か?とりあえず口座番号を教えて欲しい。振り込むから。
夏のモクモクした入道雲と真っ青すぎる空を見た時、
沖縄の落ちてきそうな程の、キラキラしたたくさんの星をみた時、
大好きな親友と海辺で語り合って、大声で笑っている時、
あの泣きたくなるような、胸を締め付けられるような、一瞬一瞬を大切にしたくなる感情を私は総じて「エモい」と呼んでいる。エモいは「感情が動いた時」という意味があるらしいが、私はその瞬間が特別大好きだ。一つ一つを心のアルバムに仕舞い込む程に。
そして、先日、自分の"エモいリスト"に新しくアーティストの名前をそっと書いた。
それが、「Lucky Kilimanjaro」だ。
きっかけは、たまたまみたYouTubeの動画のBGMだった。
この動画は山形県の観光資源を外国の方に向けて宣伝するために、山形県が作成した「STAY YAMAGATA」という動画。山形の美しい景色や、魅力的な文化について、美しい映像と共に紹介している。その映像の中でBGMとして流れているのが、Lucky Kilimanjaoのボーカル熊木さんの曲。
たった1回聞いただけでも、思わず口ずさんでしまう程キャッチーで、かつシンプルで耳にスッと入ってくる歌声。コメントでは外国の人がしきりに「この曲名を教えてください」や「誰が歌っている曲なんだ?」と話題になっている程。
私も、この曲を聞いて、「どんな人たちなんだろう」と興味を持ち、
Lucky Kilimanjaroを知り、そして下のMVを見つけた。
すごく純粋な感想を言えば、私は聴きながら「嬉しすぎて号泣」していた。
あまりにも好きな曲を見つけた時、自分ではよくある現象なのだが、それは私にとって人生でもっとも嬉しい瞬間で、感情のキャパシティが超えてしまう。私はこの曲を聴きながらボロボロ泣いた。この曲に出会えたことが、心底嬉しかった。
彼らの曲「ひとりの夜を抜け」はまさに、「エモの具現化」だった。
真夜中に突然走り出したくなるような瞬間は、誰にでもあると思う。この曲は、まさにこの感情を、軽やかにそして素直に歌い上げる曲だ。イヤホンをしながら、好きな曲を聞いて、真夜中の点々とした灯と、誰もいない道で、スキップするように歩く。
なにかある訳でもない、だけと無性に踊り出したくなるほど感情が高ぶる瞬間、まさに「エモい」瞬間。それを丁寧に切り取る。とんでもないアーティストだと思った。
「エモめの夏」、タイトルにエモが入っているが、とにかくエモのてんこ盛りだ。夏の休日、花火、海辺、夏のウキウキが全て詰め込まれている。大切な宝箱のような曲だ。
こんな最近知った新参ものがLucky Kilimanjaroについて語るのは、忍びない。とにかく、私の言葉ではなく、彼らの曲を聞いて欲しい。あなたのエモいモノリストにきっと入るはずだ。